everie(エブリエ)は、新築住宅のオプション・フロアコーティングの情報サイトです。

無料&
入力ラクラク一括見積り

お役立ち情報

2022.08.10

法人向け「オプション販売会のフロアコーティング業者」採用のポイント

住宅販売会社・インテリア会社などの法人向けに、新築フロアコーティングの業者の選定のポイントやテクニックを具体的に説明します。施工の確実性はどのようにして確認したらよいのか、そのほか事前にチェックしておくべき要素・注目すべきポイントはどのようなものがあるのか。フロアコーティング業者を採用するとき、あるいは新規の業者を検討する際に役立ちます。

1. フロアコーティングが売れやすく利益が高い理由
2. 上代と販売手数料の相場
3. なぜ皆「コーティングで痛い目を見る」のか
4. UVコーティングがもっとも低リスクで、かつ高単価
5. フロアコーティング業者採用のポイント・テクニック
 「高くても売れる」安易に値段で決めない
 施工の確実性は周到に確認する
 職人を多く抱え、繁忙期に数をこなせるかどうか
 「職人の替えが効く」ことが、クレーム時にも活きる
 販売応援スタッフのスキルや人数
 販促ツールの「デザイン力の差」が、売上に直結する
 クレーム時の保険としても「2社」用いるべき
6. ペットコーティングはどうなのか
7. ガラスコーティングやシリコンコーティングなどの種類はどうか
8. 知っておくべきフロアコーティングの苦情・クレーム

1. フロアコーティングが売れやすく利益が高い理由

昨今は住宅のオプション、家電やインテリアの売れ行きが芳しくないといったところも多いことでしょう。インターネットが普及して以来、多くの顧客が「とりあえず、同じようなものを置いているヨソも探してみる」ようになり、いざ価格競争に持ち込まれてしまうと直販には敵わず、結局は持っていかれてしまう…といった不成約ケースが、どんな商品についてもよくある悩みだと思います。そんな現状において、フロアコーティングは普段見聞きすることはなく、店頭に置いてあって触れて試すことができるわけでもない、要するに「よくわからない代物なので、安心できるところから購入しよう」と考える顧客の多い、稀有な商品です。そして、そうした性格の顧客は多少の価格差で安きに流れることはないため、インターネット上で盛んに安値を謳う業者が数多く表れてはいますが、未だなお、住宅販売会社の仲介・販売にも安定した、豊富な件数があります。実際に、今日のオプション販売会の売上の柱だというところも、多くあるでしょう。

2. 上代と販売手数料の相場

現在はUVコーティングかガラスコーティングが主流だと思われますが、上代はおおむね1㎡あたり3,000~5,000円、販売手数料は25~35%ほどが標準でしょう。1件あたりスタンダードな分譲マンションだと20万弱から30万ほど、広めの戸建であれば30~50万ほどの売上になり、戸数の多いマンションのオプション販売会などでは特に大きな利益になります。

3. なぜ皆「コーティングで痛い目」を見るのか

フロアコーティングで不具合を起こし客からクレームが来た、結果、取り扱いを中止した…といった話は、以前ほどではないにせよ、未だに少なからず耳にしますが、こうした失敗は「施工の確実性や補修対応などの実態をしっかり吟味せず、安易に価格で安いところに決めてしまった」ことに、その大半が起因しています。フロアコーティングの精髄は明文化されない現場のノウハウにこそあり、また業者の良否は、それができる職人をどれほど数多く抱えているかにあって、これは塗料のスペックや価格の数字だけ並べて眺めてもわかりはしません。フロアコーティングは納品時だけでなく数年後のクレームもありえる商品です。まずはこれをしっかり念頭において、必ず大手の中から、最大限の信頼がおける業者を妥協なく選びましょう。間違っても「とりあえず、いちばん安いところにしようか」「出入りの清掃業者にちょっとやらせてみようか」などと、安直に決めてはなりません。

4. UVコーティングがもっとも低リスクで、かつ高単価

現在のところは、UVコーティングがもっとも取り扱いやすく利益の高いフロアコーティングです。理由は2点あり、ひとつは現行のフロアコーティングの中で唯一「短時間で完全に硬化し、元の塗膜を復元できる」、つまりクレーム対応に強いことと、もうひとつはもっとも高級であるとされており、要するに高額で販売できるという利益面での優位性です。特に前者は仲介・取扱いをする側としては重要で、もちろん施工・補修対応の責任はすべて業者にあるのですが、いざ問題を生じたとなれば当然、こちらの信用も損なわれるわけですから、将来におけるクレーム発生もありえるフロアコーティング採用については、まずこの点こそ何より重視すべきです。

<硬化方法の違い>
シリコン・ガラスコーティングなど UVコーティング
常温反応硬化 光硬化(光重合・焼きつけ)
比較して結合が弱く、硬化に数週間必要
(半日程度で歩行可能だが、硬化しきるまでは水・薬品に弱い) 結合が強く、数秒で完全に硬化する
(紫外線照射直後から、耐水性・耐薬品性も発揮する)

<補修と復元の違い>
補修 復元
見た目を取り繕って、問題点を目立たなくすること 元のとおりに直すこと
フロアコーティングの場合は、ワックスなどを塗ることで周囲の光沢を合わせて、問題個所を目立たなくする(塗膜が元どおりになるわけではない) UVコーティングの場合、問題個所に塗料を再塗装して紫外線照射で硬化させるため、元どおりの塗膜に直すことができる

<一般認識の価格の高低>
安い← →高い
床ワックス ウレタンコーティング シリコンコーティング ガラスコーティング UVコーティング

5. フロアコーティング業者採用のポイント・テクニック

フロアコーティングの大きな失敗のほとんどは「こちらが安い、利益率が高いから」という理由で、質の低い業者を採用してしまうことに起因します。簡潔に言えば「高くても、あらゆる面でしっかりした業者」を選ぶことが大切で、以下にそのためのポイント・テクニックを紹介します。

 「高くても売れる」安易に値段で決めない
フロアコーティング業者の採用に関しては、価格だけで比較するべきではありません。基本的に高くても売れるので、下代が少々高くても利益はしっかり確保できます。と言うのも、「自分が家を買った」会社・営業マンの商品あるいは紹介という信頼・安心は、フロアコーティングという特にわかりにくい、良し悪しの判断の難しいものにあっては、顧客からする大きな付加価値であり、少々高いからとヨソに持っていかれる割合は、ほかの商品に比べてずっと低いのです。元より、単純な価格競争ではインターネットの直販に抗しようがありませんから、利益は上代を上げることで確保すべきで、ヘタに仕入れの安値を追ってクレームのリスクを抱える方が、よほど割に合いません。価格よりも技術や対応、実績を重視すべきです。

 施工の確実性は周到に確認する
ほとんどの場合、まずは各種の資料とともに施工サンプルを提出させ、その後に現場・仕上がりを現地で何度か確認するといったながれを取っていると思います。また、格安で顧客の住宅や社員宅を施工し、そこで検分してもらうという方法を採っている業者もあるようです。方法はさまざまにあると思いますが、まずは「素人が何度か見たくらいでは、何ひとつわからない」と、しっかり認識しておきましょう。フロアコーティングは大きなクレームを生じることがある、リスキーな商品でもあります。もっともおすすめできる確実性の高い方法は、モデルルームや事務所などの日常出入りする、できれば使用の激しい床に施工をさせて、自分自身で日数をかけて耐久性や使用感を確認することです。そして、わざと汚してみたり、塗膜を損ねてみたりしたところを直させることによって、補修や復元の実際も必ず見ておきます。遠慮は一切いりません、やりすぎくらいでちょうどよいでしょう。

 職人を多く抱え、繁忙期に数をこなせるかどうか
高い技術を持っていても、その職人が数人しかいないのでは、繁忙期に頼れません。特にマンションにおいては、かぎられたスケジュール内に何十といった部屋の施工を確実に納めなければなりませんから、少ない人手で無理をしたならば、それだけエラーの生じる可能性も増します。なので当該エリアに何人の職人を抱えているのかの情報は、必ず前もって確認しておくべきです。またその際には、いわゆる「親方」が重要であって、この人数がほぼこなせる施工の数と考えてよく、単純に人数だけ聞くと「手元」と呼ばれる見習い・アシスタントも含めて(多めに)回答されることもあるでしょうから、この点の行き違いもないように注意してください。

 「職人の替えが効く」ことが、クレーム時にも活きる
クレームは心理的な問題であることも多く、ただ対面する人間が交代しただけで解決することも少なからずあります。失敗を仕出かした職人が何度も足を運んで適切な手直しをしても、その者にいったん悪印象を持ってしまうと、もう許してはくれない顧客も存在します。こうした場合は先のとおり、違う職人を赴かせるとすんなりと納まることも多いのですが、代わりの者がいないのでは、当然それもままなりません。こういった事態のためにも、職人を多く抱える業者を採用することは重要で、いくら腕がよくとも小所帯では、クレームがこじれやすいフロアコーティング施工は安心してまかせることができません。

 販売応援スタッフのスキル・人数
どれほどたしかな施工をしてくれても、そもそも売れないのでは話になりません。自分たちで売ろうにも、フロアコーティングの販売には塗料やフローリングの知識など覚えなければならないことも多く、また、適切なマニュアルもなかなかないので、片手間に行うには案外に負担が大きなものです。できることならば、営業も成約まで業者にまかせてしまえることがよいでしょう。また、オプション販売会などの人手が足りない際に、業者から応援として派遣されてくるのが接客に不慣れな無骨な職人では、顧客の反応が心配です。よって、販売スキルのたしかな営業スタッフが十分な人数いることも重要で、身もフタもなく言ってしまえば、より若く美しくスキルの高いスタッフをフレキシブルに派遣してくれる業者が、もっとも望ましいものです。

販促ツールの「デザイン力の差」が、売上に直結する
フロアコーティングはそのものにカタチがありませんし、各社商品に比較しやすい機能や性能の差もありません。なので、顧客は各商品のリーフレットを眺めて、なんとなくどれが良さそうだといった印象で決めやすい傾向があります。フロアコーティングは存外に、いかに競合他社商品よりもすぐれているように見せるかといった「絵づくり」の巧拙が実際の売上に大きく影響しており、業界そのものが小さくこうしたクリエイティブに注力できる会社は少ないのですが、それだけに「できるとできないの差」が、如実に表れます。

 クレーム時の保険としても「2社」用いるべき
1商品につき1社と定めているところも多いと思いますが、フロアコーティングについては特に、できるだけ2社用いておくべきです。どんなクレームがいつ生じるかもわからなければ、それが一体何が原因でどうしたら直るものか、わたしたちにはもちろん、他業種の職人では判断ができませんから(補修業者も、コーティング後の床はよくわからないのだそうです)、クレーム時のセカンド・オピニオンとしても、できれば複数の業者を囲っておきたいものです。また販売面においても、1社でハイ・ロウと2種の商品を用意させるより、まったく主張の異なる2社それぞれの商品を競わせた方が、最終的により売上が高くなる傾向があります。

6. ペットコーティングはどうなのか

ペット関連商材は総じて好調のようですが、フロアコーティングにおいても愛犬の床すべり対策としてのコーティング、ペットコーティングと称される商品が各社から出されています。より高く売れるし、新築のタイミングにかぎらずとも機会があり、販売力のあるものだと言えるのですが、ほとんどの顧客が「犬が走ってもすべらない」ことに対して大きな期待をしており、そしてこのすべりにくさは、犬種の力の強さによっても変われば、その十分・不十分の判断が完全に顧客の主観に委ねられることもあって、水かけ論に陥りがちな、始末に悪いクレームが少なからず生じている現実も、前もって知っておくべきでしょう。どの業者もなかなか口にしたがらないとは思いますが、こうしたクレームの実態や、それをどう予防しているか、起きた際にはどう収めているかのかも、具体的に情報を提出させて採用時の判断材料とすべきです。また、クレームの呼び水となるような過剰な表現がないかどうか、リーフレット類などの販促ツールにチェックを入れておく方が安全でしょう。

7. ガラスコーティング、シリコンコーティングなどの種類はどうか

ガラスコーティングはここ数年で一気に普及したもので、薄膜で光沢が低く、元のフローリングのテイストを損ねない自然な仕上がりが、こうした風合いを好む顧客にウケがよく、現在のところは総じて売れ行きも好調であるようです。反対によくない話としては、出てからさほど間が経っていないため、経年劣化による不具合やそれに対する補修の確実性について、ほかの種類と比べてデータが非常に少ない・不安である点が挙げられます。なお、ガラスと称してはいますが、実際にはガラスの膜ができあがるのではなく、樹脂にガラス繊維を混入して硬度を上げているもので(車のコーティングではこれを「ガラス繊維コーティング」と呼んでいます)、実体としては後に挙げるシリコンコーティングと近しいものです。
シリコンコーティングについては、仕上がりの見映えの良さと施工性から一時大いに流行したものの、特に大きなマンションでクレームが高い割合で生じた結果、多くが打ち切られ、今では主流の座を追われた印象があります。しかしこれは、おそらく少ない職人で無理な数の施工を行った結果、粗くなって不具合も数多く出たのではないかと思います。モノとしては今でも普通に取り扱われているもので、ほかと比べて特別大きな欠陥を抱えているといったことではないでしょう。販売価格については、押しなべて低めです。

8. 知っておくべきフロアコーティングの苦情・クレーム

線キズ 何かを引きずったような線状のキズのこと。ほとんどは作業前についたもので、コーティング施工前の床洗浄によって、美装ワックスなどで隠蔽されていたものが表出して問題となる。
リングキズ 円が幾重にも重なり合ったように見えるキズのこと。床洗浄の際、力加減やスポンジの選択を誤ることで、フローリングにこうしたキズをつけてしまう。
打痕 物を落としたようなフローリングの凹みのこと。ほとんどは作業前についたもので、床洗浄によって美装ワックスや補修が剥がれてしまうことで表出する。
異物の混入 コーティングの塗膜に、虫や毛髪、大きな砂粒などのゴミが混入していること。
硬化不良 コーティングがしっかり硬化せず、粘ったままになってしまっていること。
密着不良(剥がれ) コーティングが剥がれている、あるいはテープ類などで簡単に剥がれてしまうこと。
塗りムラ 箇所によってコーティング塗膜の厚さが顕著に違う、薄い部分があること。
膨れ フローリングが水分を吸って膨れ上がってしまうこと。床洗浄の際に水を使いすぎたりすることで生じる。
白華 コーティング塗膜が白く変色していること。主に湿度や水分などが原因で起こる。
黄変 コーティング塗膜が黄色っぽく変色していること。原因はさまざまだが、生じやすい経年劣化のひとつ。
床鳴り フローリングのある部分を踏みしめると音がすること。ほとんどはフローリング施工に原因があり、フローリング同士が接触して軋んだ音がすることが多い。
建具や家具の破損・汚れ 施工中に床以外の建具や、据え置きの家具を壊したり汚したりしてしまうこと。特に幅木やドアなどに多い。
トイレの無断使用 施工中に職人が住宅のトイレを無断で使用する問題。大半は施主の勘違いだが、証明が難しいためにこじれやすい。
駐車場の無断使用 マンションの共用・来客用の駐車場などに、職人が無断で作業車を駐車すること。
異臭・化学臭 コーティングの溶剤の化学臭で、近隣が不安になるなどして問題となる。施工前の周知を怠ることで生じる。
アピアランスの問題 服装や態度がよくなかったり、近隣住民に対する挨拶を欠くなどして苦情が舞い込む。小規模のコーティング業者に多い問題。

お役立ち情報一覧