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【フロアコーティング】オプション販売会と自分で業者を探す場合を比較!
フロアコーティングを購入する上で展示会・展示場に足を運ばれる方もいらっしゃることでしょう。中にはインターネットでリサーチして依頼される方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ハウスメーカーや住宅販売会社が斡旋する、あるいは直接に販売するフロアコーティングもあります。
マンションであれば、オプション販売会で必ずと言っていいほどにフロアコーティングがラインナップされているでしょう。
また、こうした機会にインテリア・コーディネーターから紹介されることで、はじめてフロアコーティングを知ったという方も多いと思われます。
こうしたハウスメーカーやデベロッパーの推奨するフロアコーティングは、インターネットを介して自分で業者を選ぶことに比べて具体的にはどのような違いがあるのでしょうか?
今回はオプション販売会と自分で業者を探す場合の比較をまとめています。
フロアコーティングのオプション販売の価格
ハウスメーカーやデベロッパー、インテリア会社を通じてフロアコーティングを購入すると、インターネットで業者に直接依頼するのに比べて、3割から4割ほど高額になる傾向にあります。
これは、ハウスメーカーやデベロッパー、あるいはその間に存在するインテリア業者ないし子会社の販売利益、マージンが含まれるためです。
これはフロアコーティングに限った話ではありません。ハウスメーカーやデベロッパーが取り扱う住宅関連商品は売価の3割ほどを手数料として乗せ、その品揃えも利益率を優先して揃えるケースが多く、率直に言えば、押しなべて「高い買い物」になります。
本来、彼らの売り物はもちろん住宅そのものですが、そこに付帯するさまざまな商品の販売もまた、多くの場合は売上の柱のひとつです。
特にマンションの、いわゆる「オプション販売会」は、一度に数百の顧客を相手に販売が行え、その売上も利益も戸数に比例して大きいために、家に関わるものならアレもコレもと、実に数多くのアイテムを取り揃えて催しています。そして、現在の主力のひとつが、他ならぬフロアコーティングです。
このオプション販売会、かつてはエアコンからはじまって何もかもが、それこそ飛ぶように売れていたものの、インターネットが広く普及して、モノの値段が誰にでも、すぐに調べて比較できるようになった結果、今ではその勢いは失われています。
また、手に触れなければ質の分かりにくいインテリアやカーテンについても、インターネットの普及に応じて、商品購入の前に一度、同等品を他店で比較することが以前より一般的になったためか、ちょっと百貨店にでも赴いたならば、よりよい品がより安価で置いてあることに気づいてしまう顧客も多くなり、現在では一般に流通する商品をただ持ってくるだけではそう売れてはくれず、オリジナルのデザインにするなどの工夫を凝らしてはいるものの、かつての売上は取り戻せていません。
そんな中、フロアコーティングはほとんど唯一と言いえる「店頭で触れることもできなければ、インターネットでサッと一般的な価格を知ることも難しい」、とても都合の良い商品なのです。
実際に売れ行きもよく、各所各社のオプション販売会における、総売上のうちフロアコーティングの占める率は、年を追うごとに大きなものとなっており、今では半分近く、あるいはそれ以上を占めるケースが大半です。
こうした事情もあって、以前は問題を起こしやすいとしてフロアコーティングを嫌う住宅会社も多かったものが、今日では格段と受け入れられやすくなった印象があり、今ではまったく扱っていないところの方が、むしろ少数派でしょう。
オプション販売のフロアコーティングはネットからの依頼も可能
フロアコーティングの施工を依頼する上で大切なポイントとして、オプション販売会などで販売されるフロアコーティングは、実はほとんどの場合、同じ施工会社の同一の商品を、インターネットで直接に購入することができます。
しかし、当然ながら中間マージンを取っているハウスメーカーやデベロッパーは、この事実をお施主さんが見聞きすることをたいへんに嫌うため、ホームページ上ではフロアコーティング業者の側で、商品名を変更して同じように見えないようにしたり、あるいはどうでもいい性能に関して差付けをするなどの配慮をしてはいます。
実際に注意深く見てみたならば、根本的には何も変わらないものだということが、はっきりと分かります。
なお、フロアコーティング業者からみた、ハウスメーカーやデベロッパーの「元請けの立場の強さ」は非常に大きなもので、その不興を買わないために、自社と法人取引のあるハウスメーカーの住宅やマンションの施工依頼が個人客から来た場合は、「元請けをとおした場合と同じか、あるいはそれ以上の価格で見積りを出す」ことで、元請けをとおすように仕向ける(これはこれで、よろしからぬ問題だとは思うのですが)施工会社が、現実に多くあります。
フロアコーティングの見積りを取る際に、ハウスメーカーやマンションの名前を真っ先にたずねられる理由のひとつが、実はこれです。
フロアコーティングを検討されている方は展示場に足を運んだ上でネットでも依頼できるかどうかチェックしておくと安心です。
オプション販売のフロアコーティングのデメリット
フロアコーティング施工は通常、1チーム2人組で、ひとつの住宅を丸一日かけて、丁寧に行ないます。同じマンションで同日に施工が重なり、人手が足りない場合は2部屋、3部屋と行なうこともありますが、例外でもその程度です。
しかし、オプション販売会で発注された大型マンションの一斉施工は、日に何十戸と納めなければなりません。よって「間に合いませんでした」など絶対に許されませんし、元請けに頼むと言われたら、無理な数でもなんとかせざるをえないのが、下請けの現実です。
このように依頼が重なっている場合は、1チーム1部屋ずつなど、言っていられません。
何十という部屋を一日で、その十分の一のチーム数で納めなければならないので、何より手早く片づけていくことが優先されます。
人手が足りなければ、簡単な作業はアルバイトでまかなうこともあり、その当たり前の結果として、仮に同じ職人が同じ種類のフロアコーティングを施したとしても、どうしても完成度が落ちます。
そこで生じるクオリティの差は、そう小さなものではありません。
この、同じモノを同じ職人が施工するにも、一日かけて丁寧に行なった場合と、複数を流れ作業で行った場合との品質の差、価値の違いが、もっと広く認識されたら良いのに…と、そう思うのですが、売る側の大元からすると、全部同じとしていっぺんに数多く売ってしまう方が手間が少なく、またそちらの方がデキる職人に特別な報酬を支払う必要も薄れるので、要するにトータルでトクなのでしょう。
結果、誰も宣伝してはくれないために、この事実はなかなか伝わってくれません。
余談ですが、これはフロアコーティングにかぎった話ではありません。腕がよい補修の職人がいるのですが、その彼もまた、マンション入居前の一斉補修は、はっきりと「手抜きになる、ならざるをえない」と、そう言っていました。
心ばかりでもていねいに作業しようとしていることが露見すると、何をチンタラしているんだと怒られるのだそうです。「自分が早く帰りたいからって、急かすヤツもいるんだよ。お施主さんに悪いし、苦情が来たら直すのは結局オレたちなんだから、最低限はやらせてほしいんだけどな」と、そう寂しそうに言っていたことを、印象強く覚えています。
しかし、オプション販売会などのフロアコーティングはただ高いだけか、メリットはまったくないのかというと、決してそうではありません。対価に見合うかどうかは個人の価値観として、元請けをとおす利点は、たしかに存在します。
オプション販売のフロアコーティングのメリット
オプション販売のフロアコーティングには次のようなメリットがあります。
|安心して施工を頼める
ハウスメーカーやデベロッパーが推奨、あるいは販売している以上、とんでもない大ハズレな業者・施工は、まずありえません。
採用するフローリングと施工するフロアコーティング塗料の相性、特に不具合を生じないことについては、事前に確認されているはずです。
対して、インターネットを介して自分で選び雑な業者に当たった場合は、底なしに何もかもがダメであり、その最大リスクはフローリングの全張替えという、きわめて大きなものです。
信頼できる大手の元請けを通すことは、後述する「保証」の問題と合わせて、フロアコーティングにおいては特に、軽視できない価値があります。
|保証がある
ハウスメーカーやデベロッパーを通じての施工は、補修などの事後の対応が一段とていねいになります。よほどの例外を除いて、保証元はインターネットで直接施工した際と同一の会社で、もちろんまったく同じ種類のフロアコーティングにも関わらず…です。
どうしてこのような差が生じるかというと、フロアコーティング会社からすると、個人のお客さんとのトラブルの「最大リスクは、その1回の施工代金の返却」で、済んでしまう問題です。
たかだか数十万、フローリングまるごと張り替えたとしても百万程度です。
個人としては大打撃ですが、保険もあり、それなりの会社にとってはそう大きなものではありません。
ところが、元請けであるハウスメーカーやデベロッパーの不興を買ってしまった場合は、そんな程度では済みません。
最悪は取引停止、毎年何十戸、何百戸という年間の施工の一切を、たった一度のトラブルですべて打ち切られてしまうリスクを背負っています。
大きなところでは億を超える損失がありえる、それだけで倒産しかねない大問題です。
なので、アフターサービスは個人客よりも数段ていねいに、慎重に行なうことになります。
たとえ悪質なクレームでも、元請けの手前、そうおざなりにはできないのです。
長期間使用する性質を持つフロアコーティングについては、この「安心の大きさ」は、存外に大きなものです。
少なくとも、各社が各々、勝手独自の規格で書き連ねている保証書などよりよほど現実的で、実効のある「保証」であることは、まちがいありません。
まとめ
今回はオプション販売会と自分で業者を探す場合の比較を解説しました。
オプション販売会と自分で業者を探す場合ではどちらがお得か…結論として、インターネットで探して買う方がずっと安く済ませることができるのでおすすめです。
大きなマンションについては特にその方が高い確率で、よりよい仕上がりも期待できます。
ただし、繰り返し述べたとおり、フロアコーティングの「ハズレを引いた際のリスク」は、非常に大きなものであるため、良い業者を選ぶ自信がない、あるいは十分な検討をする時間を取れないといった場合は、高くついてしまう点は「安心料」と割り切り、すでに信頼のおける住宅会社の営業さんなどにお任せしてしまえば、大きなリスクはありません。