ガラスフロアコーティングのメリット・デメリットは？価格相場も

フロアコーティングと一言で言っても様々な種類が存在します。

どのフロアコーティングにしても全て「床を保護する」とか「床を綺麗にする」という目的は同じではありますが、コーティングの種類によって仕上がりや価格が異なります。

今回はフロアコーティングの中でも最も選ばれることが多い「ガラスフロアコーティング」について詳しくご紹介していきます。

ガラスフロアコーティングとは何か、どんなメリット、デメリットがあるのかについて具体的に説明していますのでぜひ参考にしてみてください。

ガラスフロアコーティングとは？

フロアコーティングの1種であるガラスフロアコーティングとは、自然な仕上がりと施工性の良さから、取扱う業者がもっとも多いとされているコーティングの種類です。

フロアコーティングの代表的な種類とあって、現在もっとも施工業者が多いため、業者選びにおいて選択肢も豊富にあるのが特徴です。

ガラスフロアコーティングの魅力は、塗料・資機材が安価で済みながらも、コーティング剤を塗布すると薄い膜ができるためフローリング本来のテイストを損ねにくいという点です。

また、高い硬度で傷に強く、低光沢のため傷ついても目立ちにくいなどのメリットもあります。

このような背景から、インターネットやオプション販売会問わず数多くの取扱い業者とそれに応じた施工件数があると考えられます。

実はガラスフロアコーティングコーティングは「フロアコーティングの最新種」とも呼ばれています。

フロアコーティングにはウレタン、シリコン、UV、そしてガラスの4種類がありますが、その中でも最も新しい種類がこのガラスフロアコーティングなのです。

ガラスフロアコーティングが市場に多く出回るようになったのは、せいぜいここ10年以内のことと言われており、他の種類に比べて歴史が浅いのも特徴の一つです。

こういった状況から、今後改良の余地も、発展の期待も大いにあるコーティング方法ではないでしょうか。

しかし同時に、長期間経過した際にどのような不具合が生じるか明らかではないといった、データの少なさや業界全体の経験値の少なさという不安材料もあわせ持っているのはデメリットといえます。

ガラスフロアコーティングのメリット

ガラスフロアコーティングはここ10年の間に登場した新しいコーティングの種類ですが、現在最も多く選ばれる種類でもあります。

そんなガラスフロアコーティングにはどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

｜フローリングの外見・質感を変えずに耐久性を上げられる

ガラスフロアコーティングは他の種類と比べて、非常に薄い被膜を形成することがメリットの一つです。

コーティングの種類によってそれぞれ光沢度合いはことなりますが、施工前後で見た目や手触りをほとんど変えないため、フローリング本来のテイストを重視したい場合には特におすすめです。

また、高い光沢で床が鏡面のようにピカピカ・ギラギラすることを好まない方に対しても人気があります。

最近の合板フローリングは非常に凝ったデザイン、質感のものも多く、フローリング本来が持つ美しさを損ねずに耐久性を底上げするガラスフロアコーティングに人気があるのも納得ですね。

ガラスフロアコーティングは、こういったフローリングで生活する人の需要を正しく把握して、必死で応えようと研究を重ねた業界全体の成果の一つと数えて良いでしょう。

｜硬度が高く傷に強い

ガラスフロアコーティングは表面硬度が高く、特に傷に強いこともメリットです。

もっともフローリング剤の物理的な差や施工方法というよりも、光沢が低いために多少傷ついても見えにくい・気づきにくいと言った方が良いのかもしれません。

それゆえに、「ガラスは傷に強い」という印象の補強に一役買っているところも大きいでしょう。

実際に硬度を計測して比較してみると、フローリングの施工前後およびガラスとUVで、一般的にイメージされるほどの大きな差がないこともわかっています。

｜粗や汚れが目立ちにくい

ガラスフロアコーティングは施工上の粗、不具合が見つかりにくい点が、仲介業者や施工者にとって扱いやすいコーティングです。

なぜなら、光沢が低いために傷やホコリ・ゴミの混入、塗膜厚さの違いといった問題を施主が見つけることができなければクレームや苦情は生じないからです。

こういった事情から、ガラスフロアコーティングはUVやシリコンと比べて非常に手のかからない、優等生的な商品となっています。

お客様からすればこの話は半ば騙されたようであまり気分が良くないかもしれませんが、このメリットは施主にとっても魅力であると言えます。

例えば、施工後生活をしていてフローリングに傷がついてしまったとしても、UVやシリコンのように目立ちません。

また、UVやシリコンのコーティングは光沢が強いために皮脂汚れなどがはっきりとわかってしまうため、ふとした拍子に気づいてしまうことがあります。

これらが気になるようであれば、こまめに拭き掃除するか、スリッパを使用するなどの対策が必要になります。

その点、ガラスフロアコーティングであれば油汚れや皮脂汚れはさほど目立たないため、結果として「お手入れ・お掃除の負荷が少なく済む」ことになります。

｜施工原価が安いため、価格・単価が抑えられる

商品および業者の価格設定によって各々異なりますが、基本的にガラスフロアコーティングは他の種類に比べて価格が安いのもメリットです。

使用するコーティング剤そのものも安いですが、ほとんどの場合は下地剤の塗布を行わないうえ、コーティング剤を薄く延ばして施工するため施工原価や作業費用が抑えられるのです。

よって、自分でフロアコーティングDIYを行うにしても単価が安く、買い求めやすいコーティング剤の一つであると言えるでしょう。

その点、フロアコーティングの中でも一番高価と言われているUVフロアコーティングは、専用の照射機の必要などがあり、どこの業者に依頼するにしてもそれなりに高額になります。

さらにはUVフロアコーティングを取り扱っている業者自体が少ないことと比べると、ガラスフロアコーティングは「安い業者を数多くの候補から選ぶことができる」という点でも魅力的です。

ガラスフロアコーティングのデメリット

多くの業者が取り扱っているガラスフロアコーティングですが、メリットだけではなく当然デメリットも存在します。

メリットだけではなくデメリットも知ったうえでガラスフロアコーティングを施すか検討してみてくださいね。

｜塩素系の洗剤・薬品で溶けるおそれがある

ガラスフロアコーティングは基本的に、高い濃度の塩素系薬品で溶けてしまいます。

もっとも、これはガラスに限ったことではなく、シリコンであってもウレタンであっても「UVコーティング以外は全て塩素で溶ける」という特性を持っています。

よって、ガラス固有のデメリットというよりは、どちらかと言うとUVだけが持つメリットと言った方が適切であるかもしれません。

身近にある塩素とは、例えばキッチンハイターなどが挙げられます。

こうした塩素系の洗剤類は一般的には非常に薄くまで希釈して用いること、そう毎日扱うアイテムではないことから、実際にはそれほど気にする必要はありません。

強いて言うならば、キッチンで漂白などを行なう際には「床に落とさないように気をつける」「足元にマットなどを敷いておく」などの対応で十分でしょう。

それよりも「完全に硬化するまで1～2週間の間、水分や薬品に溶けやすい」といった事実をしっかり認識しておく方が重要かもしれません。

UV以外のフロアコーティングは完全に硬化するまで数週間を要し、それまでの間はフロアコーティングの性能を完全には発揮しません。

各業者が発行する注意書などから詳細を把握して、その通りに気を配って生活する必要があります。

｜グリップ性(滑りにくさ)が低い

小さな子どもやペット、特に室内犬を飼育する家庭では特に「走り回っても転びにくい」「滑りにくい」という点が重視されるでしょう。

ガラスフロアコーティングは他の種類と比べて、どうしてもグリップ性、いわゆる滑りにくさが低いというデメリットを持っています。

グリップ性(滑りにくさ)は、「塗膜が厚いほど高くなる」という傾向を持っているため、薄膜であることを第一の特長としているガラスは、この性能に関しては数値で計測しても明確に劣ります。

ペット対応・推奨とうたっているガラスコーティングであっても、実際に滑りにくさを計測してみると、UVに大きく劣るどころか、未施工フローリングよりもグリップ性を下回っているものも存在します。

滑りにくさを最も重視するならば、ガラスフロアコーティングはいずれの業者のものであっても、選ばないことが賢明と言えるでしょう。

｜密着性(剥がれにくさ)が低い

ガラスフロアコーティングは被膜が薄いことに加えて、さらには薄く仕上げるために下地剤を挟まないことから、密着性が弱いというデメリットもあります。

「密着性」と聞いてもフロアコーティングの知識がないお客様からすれば、対傷性や対薬品性などメリットに直結する性能に比べてピンと来ないかもしれません。

それゆえに「密着性がフロアコーティングにおいて重要な要素である」という点があまり認識されていない事実があります。

しかし、実際蓋を開けてみるとこの密着性こそフロアコーティングの失敗・苦情・クレームでもっとも多く、あまりにも密着性が弱い場合は「剥がれ」といった厄介な事態が発生する可能性があります。

しかし、ガラスフロアコーティングのすべてが密着不足で剥がれなどの不具合を起こすのかといえば、決してそんなことはありません。

当然のことですが、優良な業者はこの問題を独自の工法、職人の技量、もしくは双方によってガラスフロアコーティングの弱点を補った上で施工を行います。

下手なところを選ぶと不具合が生じる可能性が高いので、価格の安さだけを重視するのではなく実績や会社の大きさなども十分に考慮して、信頼できる業者を慎重に選ぶようにしてください。

ガラスフロアコーティングの価格相場

ガラスフロアコーティングは激安から最高レベルまで、商品・業者ごとに価格の差が激しいコーティングの一つです。

他のコーティング方法よりも業者ごと、商品ごとに価格・単価の差が極めて大きいことも特徴の一つとされているため、自分でDIYをするにしても専門業者に依頼するにしてもよく見極める必要があります。

ちなみに、ガラスフロアコーティングの相場としては1㎡あたり3,500円ほど、一戸建ての一般的な床面積135㎡あたりだと500,000円ほどとされており、UVフロアコーティングに比べると価格が安いです。

各業者やメーカーがそれぞれに根拠や理由があっての価格だとは思われますが、業界側の人間からしてもなぜここまで価格に極端な差があるのか、正直疑問に思うことがあります。

まとめ

ガラスフロアコーティングとは何か、メリット・デメリット、価格相場を解説しました。

ガラスフロアコーティングはフロアコーティング4種類の中でも最も選ばれているコーティングです。

その理由は安価でありながらも、フロアコーティングを施したいと思っている人にとって必要なメリットが多く存在するからと言えるでしょう。

しかし、最も多く選ばれているコーティングの種類だからこそ、優良な業者を選ばないと様々なトラブルや不具合が発生する可能性があります。

デメリットも認識した上で専門業者に依頼する際には、よく比較検討してあなたが納得できる業者を選ぶようにしてくださいね。

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